詩人♯1 世界に何かを生み出す事 そんな物は必要ない 僕は詩人 |
詩人♯2 詩人は目に見える場所では必要とされる事はない 存在する事 それだけが使命 |
詩人♯3 |
詩人♯4 僕はこの闇に向かって叫び |
詩人♯5 キーボードに向かい、文字を叩き付ける時 自分を取り巻く世界の矛盾に吐き気をもよおす それでも、世界を愛する気持ちにかわりはなくて どうする事も出来ずにただうなだれる僕 僕が世界を守ると 幼い頃口にした夢は 今、幻想へと変換されていく これがオトナになることなのだと言い訳をしながら 古い写真の中で遠くを見つめる僕の視線は 一体何処を目指していたのだろうか いや、もしかすると何処ではなく何時だったのか 少なくとも彼の目指していた僕は 今の僕ではない もっと違う世界の僕だったはずだ しかし 今の僕こそが真実なのだと 誇りを持って言える 偽りの自分を探すために旅に出る馬鹿者よりは ずっと正しい生き方をしていると 人込みにまぎれて生きていく事を恐れ 友人の幸せを妬み 誰かに愛を与えたいと願いながら、愛を求め 我侭な生き方で誰かを不幸にする僕 僕はオトナになった でも、オトナになってしまった事の痛みはまだ忘れていない 世界の矛盾をキーボードに叩き付ける瞬間 僕はわずかに救われる |
詩人♯6 水を飲まなければ生きていけない 米を食べるなと言われれば辟易する 謝ることを知らないオトナになりたくはない |